高次脳機能障害、脳の機能解剖、認知機能、神経科学に関する記事。
高次脳機能・神経科学 てんかんとは?発作の種類・診断・治療・発作時の対応を2025年分類から解説
てんかんの発作は全身けいれんだけではありません。ILAE 2025年分類をもとに、発作の種類、診断、抗発作薬、薬剤抵抗性てんかん、発作時の応急手当、医療者へ伝える観察記録を解説します。
高次脳機能・神経科学 視床の機能解剖――「感覚の中継所」では説明しきれない脳の統合ハブ
視床は、脳の深部にある比較的小さな構造です。教科書ではしばしば「嗅覚を除く感覚情報の中継所」と説明されます。確かにこの説明は間違いではありません。しかし、現代の神経科学から見ると、それだけでは視床の働きの一部しか表していません。 視床は感覚...
高次脳機能・神経科学 大脳基底核とは?直接路・間接路・ドーパミンの働きとパーキンソン病の臨床評価
大脳基底核の構造と役割を、直接路・間接路・ハイパー直接路、ドーパミン、パーキンソン病との関係から解説。動作開始や歩行の評価、外的キューを活用するリハビリの考え方、参考文献も紹介します。
高次脳機能・神経科学 小脳機能の評価を深く理解する
指鼻試験・踵膝試験・回内回外運動・反跳現象から読み解く「小脳失調」の本質 小脳失調を評価するとき、私たちはよく「指鼻試験をしてください」「手を素早く回内回外してください」「踵を反対側のすねに沿わせてください」と声をかけます。しかし、これらの...
高次脳機能・神経科学 ゲルストマン症候群とは何か
なぜ左角回が障害されると4つの症状が出るのか――角回は「意味づけの交差点」である ゲルストマン症候群を理解するとき、最も重要なのは「左角回が壊れると、なぜ失書・失算・手指失認・左右失認という4つの症状が出るのか」という問いです。 一見すると...
高次脳機能・神経科学 視覚認知の高次脳機能障害
―「見えている」のに「わからない」脳の不思議― 私たちは普段、「見る」という行為をあまりにも自然なものとして捉えている。目を開ければ、机が見える。コップが見える。食べ物が見える。人の顔が見える。床や壁、扉の位置もわかる。だから、多くの人は「...
高次脳機能・神経科学 遂行機能障害とは何か
刺激と反応のあいだにある「判断の空間」が揺らぐ障害 「わかっているのに、できない」。遂行機能障害を臨床で見ていると、この言葉に何度も出会う。 患者さんは、やるべきことをまったく理解していないわけではない。質問すれば、「薬は飲まなければいけな...
高次脳機能・神経科学 失行とは何か
「手は動くのに、行為が形にならない」――高次脳機能障害から見える人間らしさ 私たちは毎日、驚くほど複雑なことを、ほとんど意識せずに行っています。 朝起きて、歯を磨く。顔を洗う。服を着る。箸を使って朝食を食べる。スマートフォンを操作する。鍵を...
高次脳機能・神経科学 注意障害の本質
注意とは「感覚情報への重み付け」である 注意障害を理解するうえで、まず大切なのは、注意を単なる「集中力」として捉えないことである。注意とは、目・耳・身体感覚・痛み・音・匂い・人の動き・言葉・表情など、無数に存在する感覚情報の中から、今の自分...
高次脳機能・神経科学 高次脳機能障害と記憶
―記憶は「過去」だけでなく、「今の自分」を支えている― 高次脳機能障害のなかでも、記憶障害は日常生活に大きな影響を与える症状の一つです。本人は「また忘れてしまった」と自信を失い、家族や周囲は「何度も説明したのに」「やる気がないのでは」と感じ...
