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時計描画検査(CDT)で“数”と“脳”を読む

─自発描画・模写の違いから見える神経ネットワーク はじめに:CDTは「小さな総合検査」 時計描画検査(CDT: Clock Drawing Test)は、紙と鉛筆だけで視空間・構成能力、実行機能、注意、言語的理解、意味記憶までを一度にざっく...
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「見えないのに、避けられる」

—盲視を支えるサブコルチカル経路の話ー ある患者さんは、視野の一部が「まったく見えない」と言います。ところが、目の前に突然ボールを投げると、さっと身体が避けてしまう。彼は「今の、見えたわけじゃない。なぜか体が勝手に動いただけだ」と首をかしげ...
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ブローカ失語から見える言語と運動のしくみ

~「話す」を支える脳のデザイン~ 言葉を話すことは、私たちにとってあまりに当たり前で、つい“口が勝手に動く”かのように感じます。けれど実際には、脳の中で「何を言うかを選ぶ」「文を組み立てる」「音を並べる」「舌や口をどう動かすかを計画する」「...
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感覚統合は「脳の配線のデザイン」

—黄金期の脳、刈り込み、そして実践へー 子どもがブランコをこいだり、粘土をこねたり、重たい箱を押したり──そんな“遊び”の最中に、脳の中では何が起きているのでしょう。感覚統合(Sensory Integration; SI/Ayres Se...
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パーキンソン病ってどんな病気?——「体のリモコン」が反応しづらくなる話

ある朝、いつものスニーカーを履こうとして気づく。靴ひもを結ぶ指が、なんだかスロー再生。歩き出すと片腕の振りが省エネモード。鏡の中の表情はミニマリスト。それがパーキンソン病(PD)の“入り口”かもしれません。 一言で言うと? 脳の黒質で作られ...
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命を脅かす「敗血症」とは何か?

感染から始まる全身の危機、その実態と回復のための支援を多角的に解説 医療の進歩によって多くの疾患が治療可能となった現代においても、「敗血症(Sepsis)」は依然として世界中で高い死亡率を示す深刻な疾患です。特に高齢者や慢性疾患を抱える人々...
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医療検査の「しくみ」をやさしく解説

レントゲン/マンモグラフィ/CT/MRI・fMRI/超音波(エコー)/SPECT・PET/脳波/骨密度/カロリックテスト レントゲン(一般X線) なにをしている?強い光の仲間である「X線」を体に通し、どれくらい通り抜けるかの差で影絵を作りま...
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ことばの「なぜ?」をほどく旅(言語学)

― 恣意性・ガヴァガイ問題・生成文法・LAD・臨界期・神経多様性まで、理論と実例で深掘り 導入:身近なのに、いちばん不思議なテクノロジー=言語 朝起きて「おはよう」と言う。スマホでメッセージを書く。会議で議論する。——この“当然”を支える見...
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半側空間無視(USN)入門:実務で使える整理+「燃える家」&表象無視まで

はじめに 脳卒中後のリハビリで、左側にあるはずの世界が“なかったこと”になる――そんな不可解な現象に直面したことはありませんか?半側空間無視(Unilateral Spatial Neglect:USN)は、視力そのものの問題ではなく、注意...
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ADHDの特性を理解し、強みに変える

——タイプ別の特徴・脳の働き・起業での活かし方 はじめに ADHD(注意欠如・多動症)は「不注意」「多動性」「衝動性」が年齢に比して強く表れ、家庭・学校/職場・対人関係など複数の場面で支障が出る“脳の情報処理スタイルの違い”です。大切なのは...